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ズビグニュー・リプチンスキーの「タンゴ」の枠物語ウェンディ・ティルビィーとアマンダ・フォービスの「ある一日のはじまり」、ユーリー・ノルシュテインの「話の話」における枠物語とは「何か」について

評論家のJames Phelan(ジェームズ・フィーラン)が開発した解析ツールを用いて著者はアニメ映画3作の枠物語の組み立て方を調査した。ズビグニュー・リプチンスキーの「タンゴ」では層になって重なっている短編の構成に足し算と引き算が用いられており、ウェンディ・ティルビィーとアマンダ・フォービスの「ある一日のはじまり」では、互いに反映しあい、明らかにしあう反復的な出来事が起こるA–B–A構造が用いられている。また、ユーリー・ノルシュテインの「話の話」ではキャラクターをナレーターとして用いることで傍観者でもあり参加者でもある役目を果たしているため、このアニメは交差物語のジャンルに分類される。本稿は、枠物語に求められる積層ビューア反応 についても調査している。これらのアニメ映画3作はデジタル作品ではないが、Lev Manovich(レフ・マノヴィッチ)がデジタル合成の美学的理論に属するとみなしている存在論的モンタージュを表しており、彼が主張していることは、層構造であり、「技術的オペレーションだけではなく最初で最高の概念的なもの」である。

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