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音楽ビデオのパフォーミング・ボディ:ジェスチャーアニメーターおよび操り人形師としてのFloria Sigismondi(フローリア・シジスモンディ)

映画監督であり音楽ビデオ監督であるフローリア・シジスモンディは、美しいながらもぞっとするような画像を作製するともっぱらの評判で、その作品は超現実主義かつ不可思議と表現されてきた。その方法はあまり明らかにされておらず、その中で彼女はアニメーションとジェスチャーを用いてパフォーミング・ボディのムーブメントを遠ざけている。ピクシレーションとストップモーションアニメーションはともに用いて、ヒトとモノの作用を反転させるが、シジスモンディはジェスチャーを用いることで、技術的なプロセスを超えてこの作用の操作を拡げる。この映画的作用の弁証は、シジスモンディが監督した3つの音楽ビデオの調査を通して考察されている。その3つの音楽ビデオとは、ザ・キュアーの「End of the World」(2004年)、Lawrence Rothman(ローレンス・ロスマン)の「Montauk Fling」(2013年)、およびDavid Bowie(デヴィット・ボウイ)の「The Stars(Are Out Tonight)」(2013年)である。これらのビデオとパペットアニメーション、ライブ・アクション映画、ジェスチャーの文化的歴史および歴史的変遷との関係を考慮に入れて、著者は、シジスモンディがヒトとアニメ化されたジェスチャーを逸脱の手段として操っていると論じている。

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