影響下でのスケッチ?マンガと映画のあいだの美学的収束についての問いとウィンザー・マッケイ
マンガと映画のあいだの形式的な類似性は、両者の美学的近接を巡る長きにわたる議論の火花をしばしば散らす。影響関係についての議論も同様だ。マンガ史家のデイヴィッド・クンズルは、フランシス・ラカサンを引きつつ、1800年代中盤から後期のマンガに映画形式の特徴を如何に辿ることができるかを語る一方、映画史家のドナルド・クラフトンは、マンガが映画言語の進化に及ぼした影響は、あったとしても稀少だろうと言っている。この論文は、ウィンザー・マッケイのマンガとそのアニメーション化の両方を分析することにより、歴史上の知識に基づいたテクスト分析を用いることで、美学的影響についての問いを、より複雑化しようと願うものである。