アニメーションを定義する基準:デジタル動画の到来に伴うアニメーションの定義の見直し
デジタルメディアの到来により、アニメーションをどう定義するかが問題になっている。動くデジタル画像の情報性が動画と録画された動きの再現の区別を困難にしている。「非録画(非実写)による見せかけの動き」や「フレーム毎の制作」など、これまでのアニメーションの定義は自動化されたコンピュータによる見せかけの動きの多くを含まず、録画された動きから作られる動くデジタル画像があることの説明にもならない。この見地から、本論文ではデジタルメディアのアニメーションは、現実では全くない動きに特有の性質およびアナログかデジタルかにかかわらず全てのアニメーション制作技術に共通する性質で区別できると主張する。本論文では、アニメーションの見せかけの動きに焦点をあてた一組の基準を作成している。また、どの要素が他の動く画像と共通していてどの要素がアニメーションのみに見られるかも検討している。さらに、著者はデジタルメディアのインデックスの永続性と自動アニメーションの原作者についても取り上げている。