運動速度感に対する"オバケ"の形態的属性の影響
仮現運動を導入するようなコマを導入することでスムーズかつダイナミックな動きを表現することはアニメーションにおいてオバケと呼ばれている。それは、仮現運動を導く道となる対象として研究されている。当研究では、オバケの形状(空間周波数と輝度のコントラスト)がスピードの印象に与える影響を調査する。オバケが挿入されるとスピードの印象は増加し、空間周波数がスピードの印象に影響を与える一方、コントラストは与えないことが示される。これらの事実から、仮現運動の運動検出とオバケの形態的情報は独立して進行するものであり、オバケを含む運動の表現が総体として知覚されるとき、オバケの形態処理プロセスはスピードの印象に影響を与える最も重要な要因のひとつとなることを示唆する。