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ドン・ハーツフェルト作品におけるシンプルな描画スタイルの意義について

棒線画を用いてアニメーションを作るドン・ハーツフェルトは、多くのアニメーション作家がするように空想をリテラルなかたちでビジュアル化することにアニメーションの可能性を見出していない。彼は「たまたまアニメートすることになった映画作家」と自称するが、彼が作品において行っていることは、ノーマン・マクラレンやユーリ・ノルシュテインといった伝統的アニメーション作家がアニメーションにおけるシンプルさが理論的に持つ意味について語っていることの実践とみなすことができる。ハーツフェルトのアニメーションのシンプルなスタイルは、観客の想像力を制限しない。そのシンプルさは、視覚的に表象しえない世界の存在を観客に感じとらせるのだ。

  • タイトル(英語)
On the simplicity in Don Hertzfeldt's films
  • 発表年
2010年
  • 著者
  • 掲載誌
アニメーション研究
  • 掲載誌巻号
11(1)
  • 掲載誌ページ
3-12
  • 掲載誌ウェブページ
https://www.jsas.net/index_JJAS.html
  • キーワード

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