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「トイ・ストーリー」シリーズにおけるアニメーション化されたイメージとアニメーション化された物体:再帰的・間テクスト的な逸脱的ミメーシス

この論文では、神の創造行為を反復し脅かす可能性のある芸術的模倣についての宗教的禁止事項に挑戦する再帰的な間テキスト性の枠組みを、アニメーションがいかに操作できるのかについて考察する。やはり神からの禁止に違反する媒体である彫刻に由来する物体の動きを物語化するとき、アニメーション映画は、間テキスト性において最も再帰的である。彫刻とアニメーションという媒体において、模倣行為は基本的に存在論の見地からは越境的であり、3次元の彫刻で生物の複製を作成するか、2次元の映像で生命のないものが生きているという幻想を与えることによって創造の幻想を設定する。どちらの媒体でも、生命の幻想を作成するだけでなく、実際の人生を作成する創造的行為についての物語を使用することによって、これらの過程について直接言及する芸術作品を生成することができる。そのような芸術作品は非常に再帰的で、間テキスト的な仕方で相互に関与する。この論文では、有史以前および初期の歴史的宗教、神話的、および哲学的媒体から、生命の模倣的表現についての概念構築のプロセスを追跡する。この過程では、古典および近代の彫刻を通して、メアリー・シェリー (Mary Shelley)の『フランケンシュタイン(Frankenstein)』における逸脱のすさまじい結果を結晶化するプロト・フェミニストの過激な改訂を通じて、映画およびアニメーションに到達する。この論文は『トイ・ストーリー(Toy Story)』シリーズにおけるこれらの過程の比較的詳細な説明で締めくくられる。このシリーズは、アニメーションがどのようにして直示的に生命のない作られたおもちゃが自分の意思で動くという物語を演じ、おもちゃの生き物としての動きを存在論的観点から行うことにより、そのアニメーションの二重形態が再帰的にこれを実行するのかを示す最高の例である。ここで分析されたアニメーション映画はまた、このアニメーションの二重形式の違反および手に負えない結果に関与する。これは模倣における神の禁止事項に挑戦する物語の間テキスト性から派生する。

  • タイトル(英語)
Animated Images and Animated Objects in the Toy Story Franchise: Reflexively and Intertextually Transgressive Mimesis
  • 発表年
2018年
  • 著者
  • 掲載誌
Animation: An Interdisciplinary Journal
  • 掲載誌巻号
13(1)
  • 掲載誌ページ
69-84
  • 掲載誌ウェブページ
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1746847717752588
  • DOI
10.1177/1746847717752588
  • キーワード

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