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ロトスコープにおける不気味なもの―「悪の華」と日本のポストモダニティの美学

CGIはメディア研究に理論上の革命を引き起こした。コンピュータ上で現実が作成できるのであれば、映画とは一体なんであろう? スーパーフラット2Dの美学が3Dのデジタルグラフィックスに悩まされるのであれば、アニメーションとは一体なんであろう? この論文では、この議論にロトスコープという第3の用語を追加する。著者はまず、ロトスコープのみを使用して作成された日本のアニメーションである『悪の華』を分析する。これはシャルル・ボードレールの『悪の華』に対する現代的な再解釈で、ポストモダンの不安、地方都市の崩壊と過疎化、オタクの現実逃避などを反映している。さらに、ロトスコープの美学を映画およびアニメーションとの関係から検証していく。ロトスコープは、シネマティズムとアニメティズムの奇怪な組み合わせで、ディズニーの没入型リアリズムとフラットなアニメーションのイデオロギーへの反論的な対応であると著者は考える。この論文では、物語の中で「ポストモダン生活の小説家」である仲村佐和をボードレールのモダニズムおよびポストモダン状況との関連、つまり今日の日本の帝国主義的構造とこの番組の舞台である群馬県に対する影響との関連から検証する。最後に、オタクの間に巻き起こされたこの番組への憎しみに満ちた反応を分析し、ロトスコープ機器の憑在がいかにして第三世界の搾取された労働者であるネオリベラリズムの亡霊に導いたかを探求する。

  • タイトル(英語)
The Rotoscopic Uncanny: Aku no Hana and the Aesthetic of Japanese Postmodernity
  • 発表年
2018年
  • 著者
  • 掲載誌
Animation: An Interdisciplinary Journal
  • 掲載誌巻号
13(3)
  • 掲載誌ページ
192-206
  • 掲載誌ウェブページ
http://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1746847718799416
  • DOI
10.1177/1746847718799416
  • キーワード

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