キーフレーム・アニメーションの美学――労働、初期の発展、そしてピーター・フォルデス
本稿は、「キー・フレーム」の設定によってコンピュータアニメーションを生成させる作業、つまり「キー・フレーミング」の実践を経由するCGアニメーションの中核的なメカニズムと美学を調べることで、同分野における無重力の動力学を議論する。筆者は、キー・フレーミングの実践こそが、コンピュータアニメーションが連想させる重力の欠乏感にもっとも影響すると主張する。より一層重要なのは、キー・フレーミングにおいて用いられる変形(デフォルメーション)法が、初期アニメーションの人気スタイルだったゴムホース・アニメーションを不意に喚起するということだ。ゴム質の弾力的な運動は、ディズニーにおいて「原形質的(plasmatic)」なものとしてエイゼンシュテインに印象を残したものである。ゴムホース・アニメーションは、新しい自動化された運動を持って、自由な歪曲とメタモルフォシスを探究したピーター・フォルデスの先駆的なコンピュータアニメーション作品において再登場したのであり、アニメーション産業がゴムホース・アニメーションと共に始まった地点への完全なる回帰であった。