星柄のジブリ――宮崎駿映画のアメリカ版におけるスターの声
本稿が提供するのは、一群の日本アニメーションのテクストにおいてアメリカのスターを起用し声の吹き替えを行ったことについての考察である。著者は、アニメーションにおいてスターの声に結びついている様々な意味の深いネットワークに浸透することによって、スターダムを産業、文脈、テクスト上で新たに理解できると主張する。さらに著者は、スタジオジブリのアメリカ版DVD発売におけるテクストおよびコンテクスト(文脈)の両方にアプローチすることで、アメリカにおける日本アニメの市場とその意味合いを検討する。そうすることで本稿が表明するのは、アメリカにおける日本アニメの重要性と今日のスターダムの本性をめぐるいくつかの学術的議論への仲裁である。