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政岡憲三とその時代 「日本アニメーションの父」の戦前と戦後

戦前の日本で本格的なトーキー漫画映画を手がけ、セル画という手法を導入し、戦時下の1943年に傑作『くもとちゅうりっぷ』を監督として作り上げた政岡憲三が歩んだ道から、「手塚治虫以前/以後」という枠組みには収まらない日本アニメーション史を照らす。

  • タイトル(英語)
Masaoka Kenzo to sono jidai ‘Nihon animeeshon no chichi’no senzen to sengo
  • 発表年
2015年
  • 著者
  • 関連作家
  • 関連作品
  • 出版社
青弓社
  • 書籍のウェブページ
http://www.seikyusha.co.jp/wp/books/isbn978-4-7872-7374-1
  • ISBN
9784787273741
  • Webcat Plus
http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/book/30003889.html
  • カテゴリ
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渡辺泰

政岡の家計は裕福な地主で、美術学校で絵画を学ぶが、映画に魅了され映画制作に転向。日本初のトーキー・アニメ及びセル・システムを導入。アニメ制作の合理化を実行。萩原の著作は美術界の政岡とアニメ開拓の業績を評価。

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戦前は今村太平の『漫画映画論』が唯一のアニメーションの文献だったが、最近は読むべき文献も増えた。資料的よりも筆者が時に興味深く読んだ文献を推薦させてもらった。選んだ10冊のほかにもL.マルティンの『マウス・アンド・マジック(上下)』や森卓也の『定本アニメーションのギャグ世界』なども忘れられない文献だった。筆者と共著の『日本アニメーション映画史』を自薦するのはおこがましいが、アメリカ議会図書館が同書を購入してくれたのは誇り。

最近ではインターネットで戦前から戦中にかけてのアニメーションを見られるようになっており、アニメーション史を研究しやすい環境になりつつある。それでもまだ、1917年に国産アニメーションが始まり、1956年に東映動画が設立されるまでの数十年間に関しては、十分な研究がされているとは言い難い。このリストでは東映動画設立以前の時代に注目し、制作者の自伝や評伝、さらに作品を理解する手がかりとなる書籍を取り上げる。

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