漫画映画(アニメーション)の志―「やぶにらみの暴君」と「王と鳥」
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戦前は今村太平の『漫画映画論』が唯一のアニメーションの文献だったが、最近は読むべき文献も増えた。資料的よりも筆者が時に興味深く読んだ文献を推薦させてもらった。選んだ10冊のほかにもL.マルティンの『マウス・アンド・マジック(上下)』や森卓也の『定本アニメーションのギャグ世界』なども忘れられない文献だった。筆者と共著の『日本アニメーション映画史』を自薦するのはおこがましいが、アメリカ議会図書館が同書を購入してくれたのは誇り。
故・高畑の著作は多いが、1955年に仏アニメ『やぶにらみの暴君』を見て感激。東映動画に演出として入社。アニメ監督のきっかけとなった『やぶにらみの暴君』とリメーク版『王と鳥』を克明に分析した唯一の文献である。