アトムの命題 手塚治虫と戦後まんがの主題
傷つく心と、傷つかない身体。なぜ手塚治虫はアトムを成長させなかったのか。「BOOKデータベース」より
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本書は、手塚治虫を中心に日本のマンガ・アニメを近代史の文脈の中に捉え直し、「死なないキャラクター」から「死んでいく」「けがする」「性をもつ」キャラクターへの変遷という問題を提出、議論する。
傷つく心と、傷つかない身体。なぜ手塚治虫はアトムを成長させなかったのか。「BOOKデータベース」より
本書は、手塚治虫を中心に日本のマンガ・アニメを近代史の文脈の中に捉え直し、「死なないキャラクター」から「死んでいく」「けがする」「性をもつ」キャラクターへの変遷という問題を提出、議論する。
「戦い」は、アニメーション作品において最もポピュラーな題材であるが、それについて論じることは難しい。その理由の一つとして、「戦い」は、個人の欲望や共同体の成立根拠、時代の思潮といった様々な要因の混迷の中から発生するものだから、ということがあげられよう。本リストは、その混迷に対し何らかのアプローチとなりうる文献を選んだものである。掲載順は、その文献が題材としている作品の発表年を基準として決定した。
アニメーションという映像形式/メディアならではの魅力と、そのメカニズムは何だろう?という疑問に対し様々なヒントが得られる。
アニメーションそのものについての記述は少ないが、本書が提示する「傷つく身体」の議論は、アニメーションの中の「戦い」を考える上で必要不可欠だといえよう。