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「戦い」を題材としたアニメーションを知るための10の文献

足立加勇

「戦い」は、アニメーション作品において最もポピュラーな題材であるが、それについて論じることは難しい。その理由の一つとして、「戦い」は、個人の欲望や共同体の成立根拠、時代の思潮といった様々な要因の混迷の中から発生するものだから、ということがあげられよう。本リストは、その混迷に対し何らかのアプローチとなりうる文献を選んだものである。掲載順は、その文献が題材としている作品の発表年を基準として決定した。

『OUT』1980年4月号(第4巻4号)、みのり書房

『機動戦士ガンダム』について「識者」たちが様々な意見を述べた「ガンダム特集」。『ガンダム』とは何かを考えるにあたり本特集は無視できない。富野由悠季に与えた影響も大きい。

足立加勇(あだち・かゆう)
アニメーション研究者

学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学博士課程単位取得満期退学。博士(表象文化学)。2016年6月11日に、博士論文『日本のマンガ・アニメにおける「戦い」の表象』により日本アニメーション学会学会賞・奨励賞を受賞。マンガ・アニメーション・ゲームの研究者。「戦い」、そして、キャラクターが持つ身体性という観点から作品分析を行っている。現在、立教大学兼任講師。

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