聖地巡礼:世界遺産からアニメの舞台まで
非日常的な空間である聖地――。観光地として名高い聖地には、信仰心とは無縁の人々が数多く足を運んでいる。さらに近年では、宗教と直接関係のない場も聖地と呼ばれ、関心を集めている。人は何を求めて、そこへ向かうのか?それは、どのような意味を持つのか? サンティアゴ巡礼や四国遍路、B級観光地、パワースポット、アニメの舞台など、多様な事例から21世紀の新たな宗教観や信仰のあり方が見えてくる。
この論文が含まれるリスト
非日常的な空間である聖地――。観光地として名高い聖地には、信仰心とは無縁の人々が数多く足を運んでいる。さらに近年では、宗教と直接関係のない場も聖地と呼ばれ、関心を集めている。人は何を求めて、そこへ向かうのか?それは、どのような意味を持つのか? サンティアゴ巡礼や四国遍路、B級観光地、パワースポット、アニメの舞台など、多様な事例から21世紀の新たな宗教観や信仰のあり方が見えてくる。
アニメーション作品の視聴がきっかけ・動機となり、その作品の舞台地・モデル地あるいはゆかりの地を訪問する行為、いわゆる「アニメ聖地巡礼」という語は、今やすっかり人口に膾炙した。また、国際的にもファンのみならず研究者の間で、日本における「アニメ聖地巡礼」の動向に注目が集まりつつある。ここでは、アニメ聖地巡礼を構造的に理解するうえで有用と思われる入門書を、ツーリズム研究分野を中心に内外から集めた。
気鋭の宗教社会学者による「聖地巡礼」論。宗教学をベースとしつつ、宗教的聖地からアニメ聖地までを体系的に論じ、現代社会が聖なるものや聖地に求める意義、信仰や祈りの多様性を浮かび上がらせた良書。