日本市場における CG アニメーションの現状ーー『楽園追放 Expelled from Paradise』を中心にーー
これまで日本市場では、国産の CG アニメーションはヒット作に恵まれなかった。しかし、2014年は、映画の『楽園追放 Expelled from Paradise』や『Stand by Me ドラえもん』、 TV シリーズでの『シドニアの騎士』や『山賊の娘ローニャ』と話題作が公開・オンエアされた。これまでのように国産の CG アニメーションが単発で作品をリリースしていた時代と異なり、作品群が立て続けにリリースされ、 CG アニメーションを観る機会と見慣れる環境が集中的に出来上がった。また、 CG アニメーターの力量の向上により質の高い CG アニメーションが制作され、日本市場にフィットした作品群が登場したと言える。本稿では、日本の CG アニメーション市場の動向を『楽園追放 Expelled from Paradise』を中心に分析する。
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日本でCGアニメーション作品が本格的に制作が始まった1999年から2015年までを3つのタームに分類。どの時代にどのような作品がどのような技術で作られてきたのかを分析している。