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メディア変革期における「メディアミックス」の新展開―『妖怪ウォッチ』を事例に―

2000年以降、アニメーション作品の人気は『ポケットモンスター』、『ドラえもん』、『名探偵コナン』などの作品に固定化していた。しかし、ゲーム主導のコンテンツである『妖怪ウォッチ』が TV アニメーション化され、2014年1月から放映されると、ゲーム、映画、漫画、玩具などを連携させたメディアミックスを一挙に進めることで、人気コンテンツの仲間入りを果たした。
 日本のコンテンツ産業における「メディアミックス」については、マーク ・スタインバーグらの研究によって国内外に周知されているところだが、本稿では、『妖怪ウォッチ』を取り上げて、近年の進化に注目する。日本のメディアミックスは、アメリカのトランスメディア・ストーリーテリングとは異なり、 キャラクター中心のフランチャイズであることは指摘され、議論されている。本稿では、レベルファイブによる『妖怪ウォッチ』のメディアミックスはこれを踏襲しつつも、近年のメディア変革を受けた1970年代半ば以降の角川春樹によるメディアミックスのアップデート・バージョンであると提案する。同じゲーム主導の『ポケットモンスター』と比較し、また角川春樹の戦略との類縁性も再確認しつつ、『妖怪ウォッチ』における新たなメディアミックスの展開を、ハードウェア、ソフトウェア、そして市場面から分析し、考察する。

  • タイトル(英語)
Yo-kai Watch: A New Development of Media Mix in the Age of Media Innovation
  • 発表年
2017年
  • 著者
  • 関連作品
  • 掲載誌
アニメーション研究
  • 掲載誌巻号
19(1)
  • 掲載誌ページ
31-44
  • 掲載誌ウェブページ
https://doi.org/10.34370/jjas.19.1_31
  • DOI
10.34370/jjas.19.1_31
  • キーワード
  • カテゴリ

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