争いの種――アニメーション研究に関する考察
学界におけるアニメーションは、依然として、比較的研究の進んでいない分野でありつづけている(変化の兆しはあるが)。本論文はアニメーション研究という草創期の分野への論争的な反応である。本論文はアニメーションが周縁的なものとして捉えられていることが意味するものを探りつつ、正当な学術領域としてのアニメーション研究が進歩し強化していくことにおいて著しい障害(及び行き止まり)と看做されているものへと立ち向かう。本論文の中で提案される全般的なアプローチは、過去のアニメーション研究において取り上げられてきたもの、そして現在、正統かつ認識論的に生産的であるとされているものへの反目である。