Animated Documentary
この論文が含まれるリスト
アニメーション・ドキュメンタリーについて(アニメーションや映画、ドキュメンタリーの研究者によって)文章が書かれはじめたのは1990年代後半のことである。それらの多くは、アニメーション・ドキュメンタリーというものの存在自体に注意を向け、ドキュメンタリーとは何かということについてこれまで存在していた考え方に対し、どのようにフィットするかについて議論するものだった。その後10年が経ち、学者たちが再びアニメーション・ドキュメンタリーに興味を持ちはじめ、この題材についての本、記事、記述は増大した。将来、アニメーション・ドキュメンタリーをめぐる言説が新たな観点によって発展していく兆しであることを願うばかりである
書籍全体にわたってアニメーション・ドキュメンタリーについて取り上げた(現在に至るまでの)最初の本。アニメーションをドキュメンタリーにおける「表象の戦略」として考えることで、実写のドキュメンタリーではなしえないことをアニメーションがなしえているということを示唆している。アニメーション・ドキュメンタリーの様々なタイプを眺め、ドキュメンタリーが私たちに見せうる範囲を、アニメーションは広げ、深めるということを最終的には議論している。