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スケールを変えた旅のドキュメンタリー:身体と生命の限界のアニメーション化

「Scalar Travel Documentaries」およびその対話型メディア用の翻案では、身体の内部や物理的世界などのモデルが様々なスケールで描かれている。これらは、より包括的な画像をアニメ化して微視的および巨視的なスケールで表現することで、科学者が万物の構造の理解を深めることに役立っている。本論文では、スケールの詩的側面やこれらのドキュメンタリーで使われた様々な修辞的メカニズムについて考察している。映画 「Powers of Ten(10のべき乗)」 や「Cosmic Voyage(宇宙への旅)」 などでは、自然界の基礎構成の規則正しさを示すあらましが宇宙における人類の立ち位置のイデオロギー的な言説を生み出している。これらの映画が創りだす機械的な視点は、知識の新たな様式や私たちのポストヒューマン的な認識の有用性を明らかにしていると論じている。最後に、スケールドキュメンタリーが科学的モデルをアニメーション化する様々な方法を比較し、これらの映画は自然界の様相を可視化するうえで知り得ることの最先端を表現する限界をもっと反映すべきだと示している。

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