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多局的な自己:パフォーマンスキャプチャー、遠隔手術、永続的な物質性

ここ20年にわたり、パフォーマンスキャプチャーの技術とロボット手術の技術の使用度・注目度がともに増加している。一見するとこれらの技術は全く似ていないように思えるかもしれないが、両者とも様々なスケールにわたって自動的に動くヒューマンマシンシステムを生み出している。それぞれの技術がパフォーマンスをとらえてデジタル情報に変換し、そのコードを別の物体に適用している。本論文は、具体化がアナログ形式であれデジタル形式であれ、人の身体の動きが捕捉、送信、翻訳されて最終的に別の物体に適用されることから、パフォーマンスキャプチャーと遠隔手術は両者とも物体の物質性に入り込んでその物質性を別の場所で再構成していると述べている。それぞれの技術によって作られた動き、知覚、体験、感覚のスケールの変換は、これらのテレプレゼンスの技術がどこまで身体の多局的体験を伸ばすのか、どこまでヒューマンマシンシステムの操作者の制御を分散させるのか、そして情報を非具体化するという文化的夢想を受け入れながらもどこまで体験の具体化を強化するのかを示している。本論文ははっきりと現象論的な立場をとって俳優とアバターまたは外科医とロボットを結びつける結合組織について考察している。人と人でないものを繋ぐ靭帯が両者を隔てると同時に密接させる。本論文はその結果シフトするパフォーマンスキャプチャーやロボット手術のスケール、知覚、体験についても検討している。

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