これは、日本におけるファン世界に関する議論に貢献する10冊の英語版書籍のリストである。このリストには研究論文や編纂された論文集も含まれる。そのうちほとんどは、人物について、また人物とメディアや資料とのかかわり、または日本でのファン世界の社会的側面に焦点を当てている。そのうち何冊かは日本を飛び越え、世界の中の日本のメディアと資料に関わるファンの行動を研究している。将来的には、これらの文献は、ファン世界に関する日本語版書籍および研究分野としてのファン研究とのより明示的で持続的な対話をもたらし、言語、学問、分野などの境界を越える可能性がある。
- William W. Kelly, ed. Fanning the Flames, SUNY Press, 2004
- イアン・コンドリー著『アニメの魂:アニメの魂: 協働する創造の現場』、2014年、エヌティティ出版
- アン・アリスン『菊とポケモン―グローバル化する日本の文化力』、新潮社、2010年
- 宮台真司監修、辻泉、岡部大介、伊藤瑞子編『オタク的想像力のリミット―“歴史・空間・交流”から問う』、筑摩書房、2014年
- Frenchy Lunning, ed. Mechademia 5: Fanthropologies, University Of Minnesota Press, 2010
- Sharon Kinsella, Adult Manga, Routledge, 2000
- Susan J. Napier, From Impressionism to Anime, Palgrave Macmillan, 2007
- 南田勝也、辻泉著『文化社会学の視座―のめりこむメディア文化とそこにある日常の文化』、ミネルヴァ書房、2008年。
- Sandra Annett, Anime Fan Communities, Palgrave Macmillan, 2014
- Joseph Tobin, ed. Pikachu's Global Adventure, Duke University Press, 2004
この本は基本的に歴史を取り扱っており、戦前の日本におけるベティ・ブープの影響など、魅力的な詳しい情報が盛りだくさんであるが、この本の長所は、初期の日本のアニメーションの国を越えた特質を確立し、同時代のファンコミュニティに関する活発な議論にまでつなげていることである。