実写動画像とアニメーションの動きの円滑さに関する分析法の提案
映画やアニメーションは連続した静止画から構成されており、そこに我々はスムーズで首尾一貫した動きを見ることができる。本研究ではスムーズに見える動きを評価する方法として、コマとコマの間を時空間周波数領域で分析する手法を提案する。アニメーションが実写動画像よりも少ない枚数で動きを表現できる仕組みについて、これまで客観的な説明がなされていなかった。本研究では時空間周波数領域における動き周波数成分を分析する方法として2次元フーリエ解析を採用した。これにより動きの時空間周波数成分を可視化することが出来、動きにおける物理的な差分を定量的に比較することが可能となる。本研究では、実写動画とアニメーションにおける動きの円滑さを左右する物理的要因について検討するとともに、リミテッドアニメーションの技法における滑らかな動きの知覚について考察する。