少女マンガのセカンドウェーブ:ジャンルの変化
米国の少女マンガのジャンルは連邦通信委員会によるテレビの規制緩和のもとで1980年代に始まり、玩具ベースのマンガの番組供給が可能になった。少女用玩具対少年用玩具という二者択一の玩具業界のジェンダーは、少女マンガと少年マンガの決定的なずれへと変換された。少女マンガのこの第一波は、マンガ番組を少女マンガとしてはっきりと分類するジェンダーの規範的パラメータを定義した。たとえば、モチベーションを感じさせる少女のリーダーたちによる友好に満ちたコミュニティの虹、ユニコーン、星のきらめきなどが自信、決断力、分別を示す一方で、感情を整理し、コミュニケーションを通して対立状態を解決するというものである。これらのキャラクターは、10代ではない幼い少女か、発達した身体をもつヤングアダルトであった。これらのマンガのキャラクターが、「ガールズパワー」という性的特質の付与なくパワーを持つこの呼び方が生まれる10年前に大衆文化の中で、能力を与えられた少女のメディアでの成果を示したことについて取り上げた研究はまれである。本論文で著者は、1990年代の米国のテレビ界のマンガのルネッサンスから生じた少女マンガの第二波について検討している。本研究は、先頭に立つ少女のキャラクターが新たに描写される方法と第一波時代に少女マンガの表現からどのように進化したのかという点について探る。また、本研究では能力を与えられた少女のキャラクターの表現とともに、女性のトリプティックを特定した。1人以上の少女のリーダー格のキャラクター設定では、女性像が美しさ、頭脳、腕力のトリプティックで表現されていた。本研究では、平均的な少女や、女性不振の少年あるいは非同性愛少年として識別される二次キャラクターの形で少女マンガの主人公に能力を付与することへの持続的な不具合についても指摘した。12歳を過ぎた男女の別をつけられた身体にキャラクターや異性愛規範性の関係を与えたいという衝動を示すため、別の弱点としては、ドジを踏む者やボーイフレンドが確認される。『パワーパフガールズ』、『Maggie and the Ferocious Beast』、『ドーラといっしょに大冒険』、『Ni Hao- Kai Lan』、『フラニーズ・フィート』、『リロ・アンド・スティッチ ザ・シリーズ』、『Maya & Miguel』、『Word Girl and Mighty B! 』など、いくつかのマンガ作品のエピソードの原文に関して分析し、話し言葉と視覚的な性別のキューをともに記録する。