韓国の漫画原作アニメーションについての考察
韓国のアニメーション産業がマンガ原作の作品を作るのが熱心ではないという事実について議論する。韓国のアニメーションでは小説原作と比べてマンガ原作のものが大きな成功を収めているにもかかわらず、マンガの物語とそれをアニメーションのために使う関係性というのは近年に至るまで作り上げられてこなかった。この論文では、韓国アニメーションの簡潔な概要が再考される。そして、マンガや小説を原作とするアニメーション製作の結果が比較される。さらには、映画、テレビドラマ、ゲームといったメディアミックスのマーケットからマンガが得ている成功も再考される。その際、メディアミックス市場のなかでいかにマンガが重要視されうるかという観点から、日本の作品『セーラームーン』を引用する。宮崎駿が主張するように、韓国のコミックアーティストとアニメーション製作者のあいだの相互不信がなくなったとき、その関係性は兄弟のように発展し、互いに発展するだろう。