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日本のアニメに期待すること

東映動画は、同社初の長編アニメーション映画制作の際、それまで15分から20分くらいのアニメーションを制作してきただけに1時間以上のアニメーション映画におけるストーリー表現のノーハウがなく、そのため、親会社の東映がカラーの娯楽映画を制作する目的から開発した映画技術を応用した。東映動画はアニメーション制作においてアニメーション監督という役割を新たに設けた。さらに、長編アニメーション制作の先進国であるアメリカの技術を取り入れなかった。つまりドラマの作り方を独自に洗練させたのである。手塚治虫は、日本におけるテレビアニメーションシリーズ(毎週各話30分のフォーマット)の先駆者である。彼は、限られた予算とスケジュールでテレビアニメーションシリーズを制作するために低予算と省力化が可能なアニメーション技術を採択した。その技術は、技術的な観点からは高く評価されなかった。しかし手塚のテレビアニメーションシリーズは大ヒット作になったのである。その影響から東映動画もテレビシリーズの制作を始める。低予算と厳しいスケジュールという状況下でテレビアニメーションの第2世代はドラマ作りのための多くのアイデアを生み出し、それは今日の日本におけるアニメーションの多様性につながっている。

  • タイトル(英語)
The Expectation to Japanese Anime
  • 発表年
2002年
  • 著者
  • 掲載誌
アニメーション研究資料
  • 掲載誌巻号
1
  • 掲載誌ページ
65-79
  • 掲載誌ウェブページ
https://www.jsas.net/index_JJAS.html

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