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ハイブリッド・ドキュメンタリーと先住民によるアニメーションモデルの実験

ノンフィクションは、長年の間、先住民とファースト・ネーションズにとって戦略として使われてきた。この伝統的なドキュメンタリー手法の実験美学は、現代の媒体への移行とともにアニメーションにその注目を移していった。本稿では、先住民によるアニメーションモデルの技術やスタイル、つまりデジタル補足されたストップモーションとゲームにもとづいたマシニマで使われるハイブリッド・ドキュメンタリーを調査する。本稿では、 まず(1)先住民と開拓者植民地の歴史に関する政治的ドキュメンタリー、(2)植民者に記録することを禁じられていた物語や考えを表現するためのアニメーションの使用、(3)先住民に根づいた美学としきたりの表現、といった先住民のアニメーション・ドキュメンタリーの3つの主な特徴の考察から行う。次に先住民のアニメーションの題材を分析し、3人の先住民のアーティストが作品を通してどのように浄化され、再具象化していくのかを説明する。彼らは、脱植民地化の過程としてアニメーションの新技術をドキュメンタリーに採用した。独特のハイブリッドの美学を推進することで、植民者のドキュメンタリーの信憑性に疑問を投げかけることとなった。常に一部のイメージと物語、つまり開拓者植民地時代のみが「歴史」として記録され承認されてきたが、アニメーションモデルの実践と新たなメディアプラットフォームが過去の歴史の再構築につながった。先住民のアニメーションは、想像上の記録を作ることでノンフィクションとフィクションの間をすり抜けている。これが植民地制度の正当性を失わせるのである。

  • タイトル(英語)
Experiments in Hybrid Documentary and Indigenous Model Animation
  • 発表年
2021年
  • 著者
  • 掲載誌
Animation: An Interdisciplinary Journal
  • 掲載誌巻号
16(1-2)
  • 掲載誌ページ
6-20
  • 掲載誌ウェブページ
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/17468477211025664
  • DOI
10.1177/17468477211025664

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