アニメーションにおける12の基本原則の見直しおよび更新
本稿は、アニメーションにおける12の基本原則の改定、および増していくアニメーション業界の複雑化・拡大化に対応するために必要な現代のアニメーション業界に関する議論を行うものである。12の基本原則をさまざまなアニメーション手法や技法に拡大するには、アニメーション技術の進歩を考慮する必要がある。1930年代と1940年代の手書きアニメーション手法のニーズに応えてきた同原則は、その後数十年間にわたりその正確性を証明し続け、多大な貢献をもたらしてきた。しかし、より広範囲のアニメーション技術に対応するためには、この基本原則を更新する必要があることを本稿では示す。12の基本原則の大きな利点はシンプルさと合理性だが、これらすべての基本原則を(12個のフルセットとして)、手書きのデジタルアニメーション、ストップモーション・アニメーション、実験的あるいはデジタルアニメーション化されたメディアすべてに応用することはできない。よって、本稿では過去30年間にわたりアーティストや学者によって提案されてきた追加原則やバリエーションを考慮しながら、12の基本原則を読み解いていく。まとめとして、基本原則の内容のほとんどを再構成し追加していき、サブポイントに分けて考慮する。さらにはすべてのアニメーション技術のために同原則を再概念化するために用語の更新を行う。