ロールセラ、ミッシェル『モルフォ人体デッサン 形態学による人体を描くための新テクニック』(グラフィック社、2014)
本資料は、生物学の一分野である形態学を用い、骨格や筋肉組織、解剖ディテールなどから人体を観察する方法を呈示している。表紙裏の「骨格と筋肉の名称一覧表」を開きながら本書を模写することによって、自然と人体構造を覚えられる有用な一冊である。
アニメーション6人の会『アニメーションの本―動く絵を描く基礎知識と作画の実際』(合同出版、2010)
本資料は長期に渡り、アニメ制作現場で用いられてきた教本のひとつである。特に、5章「動きの実例」では、人の動きだけでなく、動物(馬、犬、猫、ライオン、牛、象、鳥)や自然現象(水滴、煙)などの基本的な動きが丁寧に図示されている。
ウィテーカー、ハロルド & ハラス、ジョン『アニメーションのタイミング技法』(ダヴィッド社、1983)
3Dアニメーション(モーション)の基本法則である「タイミング」「スペーシング」を理解するための好適書。古典的なカートゥーンスタイルであるが、3Dアニメ初学者にとっては、基本の「動き」が体得できる一冊である。
京都アニメーション『京都アニメーション版作画の手引き』(京都アニメーション、2010)
本資料では、アニメーションの「基本中の基本」が大変分かりやすく解説されている。アニメ初学者はもちろん、イラストやマンガを描いている学生にとっても有用な一冊である。
ガーニー、ジェームズ『カラー&ライト:リアリズムのための色彩と光の描き方』(ボーンデジタル、2012)
映画は“光と影の芸術”といわれる。本資料は特に、色彩と光に特化して解説されているため、特に、3Dアニメを学んでいる学生にとっては、カメラとライティングを意識した効果的な画つくりのために活用できる。
ギランド、ジョゼフ『Elemental Magic, Volume Ⅱ: The Technique of Special Effects Animation』(Routledge、2011)
本資料は英語文献ではあるが、自然現象のエフェクトに関して非常に分かりやすく図示されている。2Dアニメを学んでいる学生にも、3Dアニメーションを学んでいる学生にも、ともに有用な一冊である。日本語版、Kindle版あり。
リチャード・ガーベイ=ウィリアムズ『ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方 構図の法則』(日経ナショナルジオグラフィック社、2017)
素晴らしい「動き」は、効果的な画面構成と一緒になってはじめて、「美しい動き」になる。本資料は、それぞれの画がなぜ美しく感じるのか、単なる勘やコツとしてではなく、認知心理学的・芸術理論的に分析がなされている。
マイブリッジ、エドワード『The Human Figure in Motion』(Dover publications、1955)
生き生きとした「動き」を描くには、実際の動きを「観察すること」が重要である。しかし、現実的にはいつでも「観察する」ことが出来るわけではない。本資料は、いつでもどこでも「観察すること」ができる良書である。Kindle版あり。
マイブリッジ、エドワード『Animals in Motion』(Dover publications、1957)
近年は、インターネット上でも動物の動きを「観察する」ことはできるが、筋骨格の動きを逐一確認できる機会は少ない。本資料は、“The Human Figure in Motion”同様、いつでもどこでも、動物を「観察すること」ができる貴重な一冊である。
本資料には、「ダヴィデ像」をはじめとする“生きたポージング”が取り上げられており、初学者から上級者まで有用である。筋骨格構造とその可動域の正確な知識を得るとともに、「観察する」ことの重要性に気づく1冊である。