Giannalberto Bendazzi, L’uomo che anticipò Disney, Tunuè, 2007
1917年、アルゼンチンのキリーノ・クリスティアーニはブエノスアイレスで世界初の長編アニメーション『使徒』を監督した。1931年のPeludópolis (The City of El Peludo)は初めてのトーキーによる長編だった。このモノグラフでは、クリスティアーニの人生と作品が深く取り上げられる。
Giannalberto Bendazzi, “The Italians Who Invented the Drawn on Film Technique,” Animation Journal, 1996
ペインティング・オン・フィルムの技法(レン・ライ、ノーマン・マクラレン、ロバート・ミラー、ベーベル・ノイバウアーなどの巨匠が用いている)の誕生は、何十年ものあいだ、「誰かがあるときこう言った」というボンヤリとした状態にあった。この論文においてジャンアルベルト・ベンダッツィは、その創始者が1911年のイタリア人のアルナルド&ブルーノ・ジャニーニ=コラディーニ兄弟であることを証明する。英語。
Michael Barrier, Hollywood Cartoons – American Animation in its Golden Age, Oxford University Press, 1999
このトピックでは最上の本。二十年近くにわたる労作で、知的で、筋が通っており、完全に信頼に足る。英語。
レナード・マルティン『マウス・アンド・マジック アメリカ・アニメーション全史(上下巻)』(楽工社、2010年)
この分野においてよく調べられよく書かれた最初の本。レナード・マルティンはさまざまな製作会社とその作品について論じている。UPAについての章はとりわけ賞賛に値する。
Robert Benayoun, Le dessin animé après Disney, Jean-Jacques Pauvert, 1961
フランスの映画批評家・作家のロベルト・ベナユンはシュルレアリストであり、あらゆる場所にシュルレアリスムを探そうとした。この前提からすると、彼はもちろんディズニーを嫌い、テックス・アヴェリーを愛した。彼の立脚点は疑問だが、本の主旨は一貫しており、「作家」「個人」「アンチディズニー」の文化運動の最中に書かれている。フランス語。
Brigitta Iványi-Bitter, Kovásznai – A Cold War Artist, Research Center Foundation, 2016
共産主義体制から追放されたハンガリーのGyörgy Kovásznai(1934-1983)は、おそらく世界のアニメーション全史のなかで最も「忘れ去られた」天才である。この優れて徹底されたモノグラフは、受けるべき評価とのギャップをようやく埋めてくれる。
Henry T. Sampson, That’s Enough, Folks, The Scarecrow Press, 1998
ドクター・サンプソンは核工学で博士号を取得したアフリカ系アメリカ人で、この本を書いた頃には航空宇宙企業で上級技師をしていた。予想されるとおり、この本からは知性と公平さが滲み出ており、ハリウッドアニメーション黄金期において広く見られた人種差別主義的な人種コメディの無数の問題を輝かしく議論する。
Denys Chevalier, J’aime le dessin animé, Denoël, 1962.
デニス・キャヴァリアはピカソを愛する視覚芸術批評家で、その前提からすると当然だが、ディズニーを嫌いUPAを愛した。彼の立脚点は疑問だが、この本はその視点で一貫しており、「作家」「個人」のアンチディズニー」の文化運動の最中に出版された。
Paul Wells, Animation – Genre and Authorship, Wallflower, 2002
アニメーションについては、一般人のみならず専門家もさまざまな見解を持っていたが(あるいはいまだに持っているが)、そのすべてが相当に混乱している。本書はそのゴミくずを払いのける。ただし、じゅうぶんにではないのだが。著者のポール・ウェルズはイギリス人の教授で、多くの優れた本を書いている。この本において彼は制作の様式や工作的な部分の秘密へと入り込み、最終的には、実写映画が視覚文化の最も主要かつ純粋な芸術であるという考えに疑問を投げかける。
この三巻本の研究書は、この種のものとしては最も規模が大きく、同時に深く、最も包括的なものであり、アニメーションは学術研究に値する芸術形態であるという考えに基づいている。ロシア、アフリカ、南米、その他しばしば看過される地域について、さらにはそれまで発見されずにいた50名を超える作家たちについて、読者たちに垣間見せる。直接の取材による話、これまで調査されていなかったトピック、他では読めない情報に溢れたこの本は、3つの世紀にまたがるアニメーション制作の歴史について、すべての大陸を網羅する。英語。