アニメーション研究のための
論文と書籍のデータベースサイト

女性アニメーターとして歩むキャリアとライフコース

クリエイティブ産業ではフリーランス的な働き方が多く上位の工程ほど、女性の比率が低くなる傾向がある。日本のアニメーターでも同様にフリーランスが中心だが、新卒からアニメーターになるものが多く、雇用中心的な規範から自由なわけではない。本稿では、女性アニメーターのライフコースに着目し、彼女たちが生活移行をめぐってどのような問題に直面しているのかをアニメーターという仕事の特性に根差した形で明らかにする。
アニメ産業では、実力主義的な規範が機能しており、それが将来展望を与えるとは限らないにもかかわらず、準拠すべきものとしてアニメーターに経験されていた。保育所などの雇用 労働者を中心に整備された制度を利用する際に、こうした職業規範と雇用をめぐる規範の板挟みとなる状況が生じていたが、女性アニメーターは生活移行を経験しても実力主義と一定の距離を保った形で就業継続を可能としていた。

  • タイトル(英語)
Careers and Life Courses as Female Animators : Life Transitions in a Creative Industry and 'Employment-centered Society'
  • 発表年
2022年
  • 著者
  • 掲載誌
ソシオロゴス = Sociologos / ソシオロゴス編集委員会 編
  • 掲載誌巻号
22(46)
  • 掲載誌ページ
174-194
  • 掲載誌ウェブページ
https://www.l.u-tokyo.ac.jp/~slogos/archive/46/46_nagata-matsunaga.pdf
この論文が含まれるリスト
産業研究部会(増田弘道)

女性アニメーターのライフコースに着目し、彼女たちが生活移行をめぐってどのような問題に直面しているのかを、アニメーターという仕事の特性に考慮した形で明らかにする。

関連する推薦リスト

関連する一覧