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アニメ視聴による心理学的体験の生起に関わる要因の探索的検討

アニメ視聴によりさまざまなアニメの心理学的体験が人々に生起される。一方で、どのような作品要因や視聴者要因がその体験生起に関わるのかについて十分に把握されていない。本研究は、アニメの心理学的体験の生起に関わる作品、視聴者要因を明らかにすることを目的とした。大学生、大学院生54名を対象に質問紙調査を行い、KJ法により分析した。その結果、作品要因は【キャラクターの生き様】、【作品の様式】という2個の大テーマに、視聴者要因は【視聴者特性】、【作品に対する視聴者の態度】、【視聴者の欲求と探求】、【日常における心身の負担】の4個の大テーマに、阻害要因は【視聴者の嗜好性】、【視聴中の不満感】、【作品との距離感】の3個の大テーマに整理された。このようにデータを基に各要因を整理することができた。そして、アニメ視聴過程において各要因がどのように働きあい、アニメの心理学的体験に関わるかについての示唆が得られた。

  • タイトル(英語)
An Exploratory Study of Factors Eliciting Psychological Experiences When Watching Animated Works
  • 発表年
2022年
  • 著者
  • 掲載誌
アニメーション研究
  • 掲載誌巻号
22(1)
  • 掲載誌ページ
31-41
  • 掲載誌ウェブページ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjas/22/1/22_A-21-011-R3/_article/-char/ja/
  • キーワード
この論文が含まれるリスト
心理研究部会(野村康治)

アニメのどのような要因が心理的体験を引き起こすのかをKJ法を用いて調べている。調査の結果、作品要因として2つの大テーマ、視聴者要因として4つの大テーマ、阻害要因として3つの大テーマが見いだされている。

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