アニメーション・ドキュメンタリー:複合現実におけるアニメーションの二重指標
アニメーションはデジタル映像文化の至る所に存在しており、知識生産に欠かせないものである。そのため、潜在的に信頼性の高い画像としてのアニメーションの地位を明確にする必要がある。本稿では、物理とバーチャルが交差する複合現実において、どのようにアニメーションの二重指標(トレースと直示)が変化するのかを考察する。またこれが、いかにドキュメンタリーまたはノンフィクション画像としてのアニメーション研究に役立つのかを調査する。アニメーションは、デジタル文化における物理的およびバーチャルな出来事・動作を表現するために幅広く使用されていることから、もはや視覚的インタープリタ言語ではない。バーチャル文化におけるアニメーションとは、コンピューターを介した動作、キャプチャ、および記録をリアルタイムに視覚化するものとして機能する。アニメーションには、静止画像と生成された画像の両方が含まれていることを踏まえると、アニメーションの定義が変わるだけでなく、その中で描かれている現実とのつながりやドキュメンタリーとしてのアニメーション表現の価値を再考する必要があるだろう。本稿は、まずアニメーションの定義、およびドキュメンタリー画像としてのアニメーションの妥当性の理解および関係について述べる。次に、指標とその視覚化の強みを考察し、グラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)からデータ視覚化に至るまで、アニメーションの指標性のハイブリッドおよび複雑な形式を理論化するための強い指標と弱い指標の連続体を紹介する。最後に、物理的およびバーチャルな現実に関連する4つの指標的つながりを考察し、今日の複合現実におけるアニメーションの指標能力を概念化する理論的枠組みを提示する。