ロト‐シンクレシス――ロトショップ・アニメーションにおける身体と声の関係
ロトスコープのデジタル版として特許登録されているロトショップは、視覚的に革新的なプロセスであると論じられてきたが、その聴覚的な革新の可能性については見過ごされてきた。ロトショップのアニメーションにおける「トーキング・ヘッド」の度重なる再登場は、映像に対してと同様、サウンドトラックに対しても、批評的考察を促すものでもある。この論文は、ミシェル・シオンの議論を追いつつ、スクリーン上の身体を変容させるこの新たな方法が、身体とそれに伴う声とのあいだの関係性についての再想像を含むことを論じる。ロトショップを用いた実験的短編作品『フィギュア・オブ・スピーチ』と長編インディーズ作品『ウェイキング・ライフ』、『スキャナー・ダークリー』の分析を通じて、声と身体のあいだの同調における様々な異なる可能性を検証する。これらの議論は、声が身体の「真正性」を保証するリップ・シンクロナイゼーションについて広く受け入れられている約束事性への固執から、言葉と身体の運動がそれぞれ独立した純粋なる形式へと分解されていく自由な浮遊的集合体までカバーするだろう。