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日本のアニメ史を知る10の文献

津堅信之

私が選者だということは、「アカデミズム」とか「学術的」とかとは関係ないリストになるということである。つまりは、アニメーション史よりも「アニメ史」を知るための文献を選び、従来、学術的立場から注目されてこなかったと思われる商業系の文献に注目した。ただし選者の著書は除外し、定番と言えるような文献も、あえて外したものがある。なお、リストは文献の刊行年順である。

『B-CLUB(138号)』(バンダイ、1997年)

「OVA大研究」という特集が組まれた号。OVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)からは、特に90年代半ばにかけて多くの名作が生まれた。この特集は網羅的な作品年表を含む高い資料性で、OVA研究には必須。

津堅信之(つがた・のぶゆき)
アニメーション研究家

1968年生まれ。アニメーション研究者。専攻領域はアニメーション史。学習院大学大学院非常勤講師、京都精華大学アニメーション学科准教授などを歴任。

関連リスト

アニメライターと銘打ったが、要はTV・映画といったメジャー流通系アニメ(いわゆる“商業アニメ”)の歴史と制作技術を手っ取り早く押さえる11冊という趣旨である。作品個別のムック、雑誌などにも見逃せない記事は多いが、あくまで基本が理解出来る本ということでセレクトした。