小山昌宏、須川亜紀子『アニメ研究入門—アニメを究める9つのツボ 増補版』(現代書館、2014年)
アニメをどう研究するのか、様々な方法論を紹介する本。少女向けアニメに関しては、「アニメとジェンダー」の箇所が参考になる。
川上大典『このアニメ映画はおもしろい』(青弓社、2015年)
第3章「少女は世界を変える」は、少女が主人公のアニメ映画をとりあげている。少女表象については参考になる。
スーザン・ネイピア『現代日本のアニメ――AKIRAから千と千尋の神隠しまで』(中公叢書、2002)
非常にサンプルが限定的だが、少女向けとしては、「セーラームーン」などの戦闘魔法少女について、ジブリアニメ映画における少女についての章が参考になる。英語オリジナル版は、『ハウルの動く城』までを網羅している増補改訂版が出ている。
アン・アリスン『菊とポケモンーグローバル化する日本の文化力』(新潮社、2010年)
アメリカの人類学者の著者による視聴者分析の章「パワーレンジャー(スーパー戦隊)」「セーラームーン」については、オーディエンス研究の参考になる。英語オリジナル版も必読。
マーク・スタインバーグ『日本はなぜ<メディアミックス>する国なのか』(角川書店、2015年)
英語オリジナル版を改定し翻訳された本。メディアミックスの歴史と解説は、少女アニメと少女視聴者の関係に関する研究に参考になる。
野上暁『子ども文化の現代史:遊び、メディア、サブカルチャーの奔流』(大月書店、2015年)
子どもとメディア、サブカルチャーの関係を論じた本。漫画やアニメのイメージが子どもの実践によって具現化、内面化される事例は参考になる。
R. Moseley, Hand-Made Television: Stop-Frame Animation for Children in Britain, 1961-1974, Palgrave Pivot, 2015
英国1960〜70年代の子ども向け人形アニメに関する研究書。テレビ、アニメ、子ども視聴者の関係を研究する際の参考になる。
Rayna Denison, Anime:A Critical Introduction, Bloomsbury, 2015
ジャンル論において、主にアニメ映画についての研究書だが、少女、少年ジャンルの章は参考になる。
女児向け「魔法少女」アニメを1966〜2000年代初頭までの代表作のテキスト分析と、それを視聴していた女性たちへのインタビューを通じて、アニメにおける少女表象だけでなく、それが当事者の少女たちにどのように消費、利用されていたかを探る文化研究の本