『アニメ産業レポート2016』(一般社団法人日本動画協会、2016年)
日本動画協会が毎年刊行する各種統計とその分析。産業全体、ジャンルごとの市場規模や制作会社の立地状況など資料が豊富で、最新の産業状況を追うのに便利。統計数字はこのほか『デジタルコンテンツ白書』(一般財団法人 デジタルコンテンツ協会)も参考になる。
監査法人トーマツ編『コンテンツビジネスマネジメントVer.2.0』(日本経済新聞社、2007年)
2007年と刊行からやや年数が経っているが、コンテンツ産業全般のファイナンンス、制作、著作権、流通・販売、管理についてベーシックに理解が出来る。
増田弘道『デジタルが変えるアニメビジネス』(NTT出版、2016年)
『アニメビジネスがわかる』『もっとわかるアニメビジネス』を書いてきた増田弘道の最新刊。3冊合わせると2000年代以降のアニメーション・ビジネスの変化と流れがわかる。
桝本和也『アニメを仕事に!』(星海社新書、2014年)
著者はアニメーション制作会社トリガーの取締役。作品制作の過程での役割の大きさに比べて、一般的にはほとんど知られない制作進行の仕事を知ることが出来る貴重な一冊。
土井宏文 『著作権ビジネス構造分析』(コンテンツシティ出版事業部、2012年)
アニメーション・ビジネスにも詳しい著者が、著作権の角度からビジネスの構造とファンナンスのフローを読み解く。
内藤篤・升本喜郎(著)、福井健策(編)『映画・ゲームビジネスの著作権(第2版)』(著作権情報センター、2015年)
国内を代表するコンテンツ分野の弁護士による著作権の論点をまとめた書籍。著作権のベーシックな知識を多方面に解説するだけでなく、産業動向なども紹介する。
海部正樹、フレデリック・L・ショット、豊永真美、イアン・コンドリー、三原龍太郎、松井剛、数土直志「検証・COOL JAPAN 北米における日本のポップカルチャー」、『一橋ビジネスレビュー 2010年冬号 第58巻3号』(2010年)
米国における日本アニメ・マンガの受容を複数の著者が様々な角度から論じた。ビズメディア、バンダイエンタテインメントといった日系アニメ企業のビジネスケーススタディも掲載する。
ジェトロ・クリエイティブ産業課、ジェトロ上海事務所『中国コンテンツ市場調査(6分野) 中国アニメ市場調査』(日本貿易振興機構(ジェトロ)、2015年)
海外のアニメーション産業の状況分析は、ジェトロの調査に優れたものが多い。なかでも中国については統計や政治動向と内容が豊富。また東南アジア、中東、ラテン・アメリカなどの調査をカバーするのも貴重だ。
デイヴィッド・A・プライス『メイキング・オブ・ピクサー―創造力をつくった人々』櫻井祐子訳、(早川書房、2009年)
米国を代表するアニメーションスタジオであるピクサーの設立からディズニーに買収されるまでを描いたノンフィクション。米国のスタジオ運営やアニメーション映画のビジネスを理解するのに最適。
出版・映画・アニメーション・音楽・ゲームの各コンテンツ分野の産業構造をまとめ・分析したレポート。特にアニメーション分野は、現状で最も的確にまとまったテキストである。