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観客参加型コンテンツの成立と友情物語――少女向けアニメ『ブリキュア』シリーズにおける観客参加の形式

本稿では、子供向けアニメーションの『プリキュア』の劇場版に焦点を当てることで、アニメーションの現在の状況について分析する。『プリキュア』劇場版の特徴は、観客参加という点にある。キャラクターが直接観客に呼びかけ、観客は劇場スタッフに渡されたペンライトでそれに応える。『プリキュア』劇場版は観客の応援によって完成するのである。応援することで観客は、『プリキュア』のテーマである友情に参加する。観客参加は、友情を物語の外部にまで拡張し、映画は参加するイベント、アトラクションとなる。『プリキュア』は、『プリキュア』ファンたちの祭典なのである。『プリキュア』劇場版のこうした特徴は、ストーリーの重要性が低いという印象を与えるかもしれない。しかし『プリキュア』派生アイテムはテレビシリーズの友情ストーリーに基づいている。テレビシリーズにおける友情は、『プリキュア』ファンの一体感と溶け合う。商業作品において友情が重要なものである理由は、作品と消費者のあいだのポジティヴな関係のためにそれが必要だからである。『プリキュア』劇場版における観客参加は、そうしたポジティヴな関係性の実現なのである。

  • タイトル(英語)
Appearance of Movies with Audience-Participating and Friendship Stories: How Audience-Participating of Precure, the Animation-series for Girls
  • 発表年
2012年
  • 著者
  • 掲載誌
アニメーション研究
  • 掲載誌巻号
13 (1A)
  • 掲載誌ページ
13-23
  • 掲載誌ウェブページ
http://www.jsas.net/index_JJAS.html
  • キーワード

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