四年制美術・デザイン系大学におけるアニメーションの専門教育課程設置に関する試案
最近までアニメーションは、日本の美術・デザイン系大学において正規の教科目でも特別コースでもなかった。しかし2000年に京都精華大学でマンガ学科が設置されると同時に、映像メディア表現の指導を開始し(文部省の学習指導要領改訂に基づくものとして)、アニメーションが産業、文化、芸術形式として社会的に認知されていく中、大学でアニメーションを教えるための基礎が築かれたと考えられる。本稿は、アニメーションを教育、指導、研究する諸領域の設置における意味合いと位置づけを論じる。美術・デザイン系大学におけるアニメーション技術コースの設置に関する基本的な考察、さらに装備、設備、コースを含むカリキュラムの試験的なプランを提案する。